動物とはよくいったものです。植物の中にも自ら動いて移動するものがなくもないですが、その多くは地面に根を張って生きていて動くことが出来ません。これにたいして、動物は自由に動き回って餌を取り、敵を倒しあるいはそれから逃れ、恋をし、子を育てます。動物の本性はその名に示されているように、動くことにあるといってよいのではないでしょうか。

人類もこの意味において立派な動物の一員であるといえます。人がこの世に誕生してから、何千万年もの間にわたって、動いては（＝活動しては）疲れ、疲れたら食べては休み、休んだらまた動くというパターンの生活を繰り返してきました。動物の存在の原則は、弱肉強食です。体力的に劣っていたり、老いて動きが鈍くなったり、病んだり傷ついたりしたものは、他の動物の格好の餌食となり遠慮なく淘汰されてしまいます。つまり、健康で動くことによく適応したもののみが生きのこり子孫を享受することが出来た。人間の場合にも、この原則は根本のところにおいて適用されてきたといっていいのではないでしょうか。よく動き、そして動くことに適応することが、これまでの人類生存の基本条件であったと思われます。

その結果、人の身体は動くことによく適応した構造と機能を備えるようになりました。エネルギーを発生させる仕組みや、筋肉、肺、心臓、血液、血管などの働きや仕組みといい、動くことに非常に都合よく出来ています。運動生理学を勉強し、人の身体を勉強すればするほど、人の身体は”動くために都合よく作られている”という感じがますます強くなります。　このように長い間、活動し、食べ、休むというサイクルを繰り返しながら代を重ね進化してきた結果、われわれの身体の中では、この三つの基本的行為がパターン化しそのような生活に完全に適応したものとなったと思われます。このような体がもし動くことをやめたら、どのような結果になるでしょうか。運動不足の影響は�@行動体力の低下　�A予備力の低下　�B肥満　�C抵抗力（防衛体力）の低下　�D運動不足病の増加�E情緒障害　�F老化の促進　などがあげられます。

このように人間が生きていくうえで非常に重要な、運動は主として骨格筋の働きによって行われます。骨格筋は収縮する性質を持っていて、いったん筋が収縮すると、付着している骨を動かし、関節を中心に肉眼で見えるからだの動きとなるのです。この骨格筋は運動神経の支配を受け、神経の興奮によって刺激される一方、筋の中にも知覚受容器と呼ばれるものがあり、いろいろの刺激をキャッチし、それを脊髄や脳に伝達するのです。

ＰＮＦストレッチ整体はこの筋や腱を独自の方法で伸ばすことにより、筋や腱の中にある知覚受容器に刺激を与え、その反射経路の機能を維持することによって筋組織の機能低下を防ぎ、また、抹消循環を促進することによって筋中の疲労物質を取除いたり、筋組織全体の弾力性をよくしたり、筋肉の不均衡を矯正したりする目的で行います。

ＰＮＦストレッチ整体は医療体操と呼ばれるヨーガや太極拳にも似ている点がたくさんあります。どんな点が似ているかというと、動きに反動をつけないこと、ゆっくり伸ばすことなどが共通した特徴です。ヨーガや太極拳は数千年の歴史を持ち、多くの人が健康によいことを立証してきています。

ＰＮＦストレッチ整体はより以上に科学性を加え、生理的にも研究され、精神、身体面にまで効果を得られるように実証されています。筋や腱を一定の張力や緊張を保つことができ平衡機能をを良好な状態に保ち、消化器や呼吸循環器をなどの衰えを防ぐのに大いに役立ちます。

人間は、肉体的、精神的に疲れているとき、知らず知らずに顔面や肩、腕、足に力が入って緊張していることは誰もが体験することです。これらの余分な緊張や疲労を除くために、PNFストレッチ整体ほど肉体的、精神的に満足感を得られるものはないでしょう。

心療内科の行動療法の一つに、緊張＝弛緩法というものがあります。これは真のリラクゼーション（解緊）を覚えるために、緊張と弛緩を交互に体感させるものです。PNFストレッチ整体の筋肉を伸ばす方法は、この緊張と弛緩の橋渡しの役目をする最適な方法で、心療内科的な効果も得られます。整形外科でも幹部の固定をはずした後は、ほとんど伸展運動を行います。これは筋肉の萎縮や関節の拘縮が起こらないようにするためです。このことからも、ストレッチによる伸展運動がいかに価値のあるものか、再確認させられます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

当院ではこのPNFストレッチ整体をお客様の体の状態や体力、運動経験、年齢などに合わせてプログラムし無理のない施術で効果をあげ、多くのお客様より感謝の声をいただいております。